キャストパズルがはずるになって2021年6月で丸5年が経ちます。今回は2016年のローンチ以来のホームページやビジュアルのアップデートに取り組みました。今回は、なぜこれをおこなったかをお伝えします。
はずるは近年、世界での認知が高まっており、この数年は毎年過去最高の販売数を上げています。数で言うと、150万個以上をコンスタントにお届け出来るようになってきました。世界的な新型コロナウィルス感染拡大の中でも勢いは止まらず、世界中のユーザーに考え悩む楽しさをお伝えし続けることができています。
ただ、まったく影響は無いわけではありません。
残念なのは、ユーザーの皆様とのコミュニケーションがとりにくくなったことです。今まで直接店頭でユーザーの皆様に楽しさをお伝えできていたのが、全く出来なくなりました。私たちも、はずるを誰が、どんな風に楽しんでいるのかを知る機会が無くなり、ユーザーの皆様へのご提案もうまく出来ず、この1年は、お伝えしたくてもお伝えできない歯がゆさを感じていました。
そのような状況がきっかけになり、はずるの楽しさや楽しみ方をお客様にご提案するアプローチの仕方を見直すため、今回、5年ぶりのアップデートを試みました。そのための調査、ヒアリングし、仮説を立てていきました。
・はずるのユーザーはどんな人?年齢、性別、住んでいるところ、趣味、職業など
・お客様はどんな風にはずるを楽しんでいるのか?いつ?どこで?誰と?どんな風に?
私たちが大人の男性が楽しんでいると思っていたはずるですが、調査する中で、
確かに男性の方が多いが、意外に女性の方にも楽しんでいただいていること
ちょっとしたギフトとして使っていただいていること
実は10~20代の若い世代が興味を持っていただいていることが分かりました。
いままでアプローチできていなかった皆様にも、伝わる表現が必要だということが見えてきました。
また、ユーザーの皆様に、はずるを楽しんでいただいた姿に見てハッとさせられました。
遊ぶ人を選ばない掛け値なしの楽しさ、手元に集中する真剣なまなざし、解けた瞬間のなんとも言えない気持ちよさ、達成感、爽快感。
これらは普通のことのようで、実は現代に生きる我々の生活の中ではなかなか得ることが難しい感覚や感情なのでは?
はずるの無機質な質感からは想像もできないような、人の心を揺さぶる情緒的な側面があることをユーザーの皆様が楽しむ姿から教えられました。解けなくて悩み苦しみながらもそれが楽しいんだということが、当たり前のようで他にはない独自性なんだということを発見しました。
挑戦する真剣な表情
なかなか解けなくて悩む姿
解けたときの素敵な笑顔
試行錯誤する際の手の動き
時には人に解かせてみたり、手品のようにぱっと解いて驚かせたり。
これらのシーンを見ていただき、お客様に、
ひとりで楽しめる
ご家族や仲間と一緒にも楽しめる
年齢性別人種国籍など様々な違いを超えて楽しめる
ことが伝わるビジュアルやメッセージを作るのが今回のミッションとなりました。
はずるのキービジュアルとブランドムービーについて
このブランドサイトのトップに代わる代わる現れる5種類のビジュアルは、はずるの新しいキービジュアルです。
はずるシリーズのLEVELを象徴する5種類のテーマカラーがあります。もっとも優しいLEVEL1はライトグレー、LEVEL2はイエロー、LEVEL3はグリーン、LEVEL4はライトブルー、むずかしいLEVEL5と6はブラックです。それぞれのテーマカラーを象徴するキービジュアルとブランド―ムービーを作成しました。アートディレクターさんの提案は、「試行錯誤する手」です。手のモチーフを象徴的に訴求し、解く楽しさや臨場感を演出、また様々な人々の利用シーンや楽しみ方、楽しむ表情を表現しました。
ライトグレーは、お母さんと娘さんがリビングではずるキャストABCで遊びます。
イエローは、ファンキーなファッションのおじいちゃんがカフェでキャストハーモニーに挑戦します。
黄色い壁が素敵なこのカフェは浅草にあるおいしいバインミー屋さんです。(バインミーはベトナムのサンドイッチ)
グリーンは、公園でピクニック中の男女3人の友人同士。キャストシフトで悩みます。
ライトブルーは、屋上で女子高生がキャストシリンダーを解きます。
ブラックは、豪奢な邸宅でセレブ風女性がキャストマーブルを楽しみます。
HUZZLE(はずる)ブランドムービー
メインのブランドムービーのほかに、各カラーごとのムービーも5種類ご覧になれます。
ブランドムービー・キービジュアル撮影のオフショット
あなたの知っている、 パズルではない。
年々言葉の重要さが増しているように思います。特にコロナ禍以降は、その傾向はさらに加速しています。
対面でのコミュニケーションが減り、短い時間で簡潔に伝わる言葉を選んで会話するようになりました。
ワクチン接種が進んでも、元には戻らないでしょう。
はずるはどうかというと、プロダクトへの自信やマテリアルとしての存在感に頼りすぎていたところがあり(あくまでも個人の見解です)、クールさや現物のかっこいい画像でのアピールを長年続けてまいりました。
ただ、落ち着いて考えてみると、プロダクトに込められたストーリーや思い、楽しみ方をあまりうまく語ることができていませんでした。
今ではツイッターでのユーザーの皆様とのコミュニケーションが取ることができ、日々ファンの皆様に遊んでいただいている姿や楽しみ方を目にすることができ、むしろユーザーの皆様に教えていただいているような状況です。これは大変ありがたいことです。
我々も、言葉の力を信じて、はずるって何?というところを自分たち自身の言葉として紡ぎだしていかなければ…
そのような思いから、今回のはずるのアップデートでは、はずるを表現することばづくりをおこないました。こちらです。
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あなたの知っている、 パズルではない。
手が、頭が、すべてが試される。 ほんの数センチの立体。
その中には、 大人の好奇心を満たすすべてがつまっている。
「HUZZLE(はずる)」。それは、はずすパズル。
ルールは、どこまでもシンプルです。
はずすこと。元に戻すこと。だからこそ、奥が深い。
アイデアとロジック、そのどちらも欠かせない。
世界有数のパズル作家たちの構想と
HANAYAMAの精密鋳造技術がひとつになって。
50を超えるデザイン。その数だけ、悩める幸福がある。
この瞬間も、世界中で大人のパズルとして愛されています。
ひねって、まわして、ずらして。
悩んで悩んで、悩みぬいて。 その先の、感動。
解答図はありません。
すべての答えは、もう、あなたの中にある。
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今回制作したこの言葉やビジュアルをきっかけに、はずるを知らない方に興味をもっていただいたり。
最近遊んでいなかったという方に振り向いてもらったり。
ファンの方にもっと楽しみたいと思っていただけると嬉しいです。
毎日はずるのことばかり考えて仕事ができる幸せ。
ユーザーの皆様にはずるで楽しんでいただくことで、私はこの楽しい仕事ができています。ユーザーの皆様にもっともっと楽しんでいただき、はずるを知っていただくことが自分の幸せにもつながるなんてこんなありがたいことはない。WINWINです!
この関係をさらに高めていくべく、皆さんに喜んでいただける様々な企画を今後仕掛けてまいります。
新商品、限定企画、コラボ企画などにご期待ください!
2022年ははずる40年目。
2023年ははずる40周年、ハナヤマは90周年。
ワクワクが止まりません…